超小型超音波モーター

概要

従来の超音波モータとは異なりコイル状のステータに外部から振動を伝えることによって、 ロータを回転、移動させる超音波モータの開発を行っています。 この構造の超音波モータは、 予圧用バネと吸収体が不要、構造の簡易化、小型化が容易、防水処理なしで液中動作、 中空円筒の回転動作が可能などの特徴があります。

原理

超音波振動子からの振動(屈曲波)がコイル(ステータ)に伝わり、 ステータの表面粒子が、断面図のように楕円運動をします。 粒子の楕円運動が摩擦を介して移動体(ロータ)に伝達され、波の伝播方向と逆方向に移動体が回転および移動します。

超音波モーター原理

特徴

■ シンプルな構造 ⇒ 低コスト
■ 超小型化が可能 ⇒ φ0.5mm×3mm
■ 可能な動作 ⇒ 回転、直進+回転


回転型モータの動作


回転型モータのの動作(拡大)

機能仕様

最大トルク φ1×6mmのモータで0.1μNmのオーダー
最大回転数(無負荷時) 8000rpm
周波数 300kHz〜500kHz
駆動電圧 約40Vpp

用途例

■ 携帯カメラ等のAFシステム ⇒ 低コスト
■ 医用応用、血管内超音波法、光学内視鏡等 ⇒ 超小型化
■ MEMS ⇒ 超小型化